2017-09

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尖閣列島レーダー照射事件での専守防衛の限界

先月30日に発生した、中国フリーゲイト艦による海上自衛艦「ゆうだち」への火器管制レーダーの照射に関し、様々な論評が見受けられる。
首都圏外に住んでいると、在京キー局や全国放送では伝えられない様々なニュースや論評が聴けて面白い。

この事件に関してところどころで「あんな旧式の軍艦なら、海自のミサイル護衛艦で簡単に撃破出来るだろう。」といったような声が聞こえて来る。
確かに、写真で見る限り中国のフリーゲイトに比べると「ゆうだち」の戦闘能力は勝っているように見える。
たとえばどちらかの国が宣戦布告を行い、最初から戦闘ありきで二艦がにらみ合った場合で言えば、優れた探知能力に精度の高い誘導兵器とそれを使いこなす練度を持つ自衛艦が勝る可能性が高い。

昔の大艦巨砲時代じゃあるまいし、ミサイル戦が主役になる現代の戦闘では150km~200kmの距離で決着する事が想定される。 しかも、撃ちっぱなしの大砲と違い、現代のミサイルはどれも誘導弾であることと発射から着弾までの滞空時間を考えると、勝敗は防御力がいかに勝っているかが重大な要素になる。
かつての軍艦は装甲を厚くして防御したものだが、現代は機動性を重要視し装甲はペラペラ。
その代わり、飛んでくるミサイルを迎撃ミサイルで撃ち落としたり、デコイやチャフで誘導を惑わしたり、さらに近づくと速射砲、更に接近すると最終兵器であるファランクスシステムのようなガトリング砲で迎撃する。
つまり、敵弾が自艦に着弾すればそれはもう致命傷になる可能性が高い。
このことから考えると現代戦では先手必勝・・・・専主防衛は攻撃能力以上の能力を保持していなければならない。 

先の尖閣事件を見てみると、フリーゲイトとゆうだちの距離は3kmと言われている。
フリーゲイトからのレーダー照射から、万一、本当に万一何らかの攻撃があった場合を考えてみる。

ゆうだちは憲法の足かせもあってフリーゲイトが発砲するまで応戦出来ない。
フリーゲイトから艦対艦ミサイルが発射された場合の着弾までの時間は約3秒(垂直発射式でない場合)。
ゆうだちの迎撃ミサイルであるMK48はVLSと言う垂直発射式だから、シェルのハッチを開けてからの発射になる上、発射後一端垂直に上昇してから弾道修正されるので、この間のタイムギャップが必ず発生する・・・・着弾まで3秒しか無いと言うのに。
じゃあ速射砲での迎撃はと言えば、相手が発射する前から砲口を相手に向ける訳には行かないから、発射確認してからの対応では間に合わない。 デコイやチャフも間に合わない。
近接防御システムのファランクスだけが頼みになると言うことか。

もっとやっかいなのが、意外や意外の大砲だと思う。
中国艦の速射砲の発射速度がどれくらいのものか知らないが、ゆうだちの76mm砲で毎分60発を超える。
初速が900mだから放物線状の弾道を考慮して3kmの距離なら4~5秒で着弾する計算になる。
発射速度が45/分程度としても、ゆうだちが応戦体制に入るまでに数発の弾が飛んでくることになる。
これに対応できるのはやはりファランクスしかないが、20mm機関砲が何発相手の砲弾に当たれば破壊または弾道をそらすことが出来るのか?

戦争戦争と言うが、今の国際状況で戦争になる可能性は少ないと思う。
どちらかと言えば紛争という方が良いのではないか(フォークランド紛争のように)。
そのうち、実際の戦闘があるとしてその殆どが今回のような至近距離でのせめぎ合いを考える必要がある。
まして、自衛隊は先制攻撃が出来ない事を知っている中国艦としては、とことん距離を縮めて確実に海自艦に着弾させる距離で発砲する作戦もとれる。
こうなるといかに最新鋭の火器と技量があってもまともな戦闘にはならない。

僕はここで憲法論を語ろうとは思わない。
ただ、今回の事件をきっかけに万一の事態が発生した場合、自衛隊の方々がどれほどの危険を前に我々の国土と安全を守らねばならないかと言うことを言いたいのだ。
専主防衛を実行するには想像以上の覚悟と、時には犠牲が必要であることを認識する必要がある。
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